寮美千子ホームページ ハルモニア Cafe Lumiere (No.0044)

寮美千子/軽い掲示板
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名無し  おい、おまいら 2004年06月06日(日)18時11分41秒

また2chでゴミ拾いやるぞ

どーせ、ぐだぐだ屁理屈こねてこねーんだろうがおすえてやる
今度は先におすえてやったんだからこい
ぐだぐだ云う香具師は逝け

わかったか

詳細はここだ
【砂浜清掃】湘南ゴミ拾いOFF【2004】

http://off2.2ch.net/test/read.cgi/offmatrix/1084521924/

鳥海  信介さんへ 2004年06月06日(日)04時11分59秒 http://www.age.ne.jp/x/toriumi/
うーーん へのコメント

信介さん、寮さん、ご無沙汰しています。
4月に勤務先が変わり、雑事に追われるばかりで、
自宅でパソコンに向かう時間のとれない日々でした。
そんな生活に決別するべく、今日、
久しぶりに休みをとって万博公園に出かけました。

▼アリゾナの星、大阪の蛍
まずは、国立民族学博物館に出向き、
寮さんによるエッセイ『アリゾナからアイヌへ』が掲載されている
『月刊みんぱく2月号』を購入しました。
その後、公園内で蛍を鑑賞しました。
1匹の蛍が漆黒の闇に光の弧線を描いたかと思うと、
数十匹の蛍が水際から樹々の枝先まで乱舞し、一斉に光を放ちます。
それが束の間の夢だったかのように、視界は再び闇に戻ります。
30年という月日は、造成地を森に変容させ、
人工河川に蛍を棲息させるほどの包容力のある生態系をつくりだしていました。

▼ライオンメリィさん
ライオンメリィさんの演奏もまた、束の間の夢を見させてくれるに十分な音。
あがた森魚の「スターカッスル星の夜の爆発」のシンセサイザーや、
「百合コレクション」の前奏のピアノが好きだなぁ。
後者の曲は昨年に”元ちとせ”がカヴァーしていますが、
メリィさんによるアレンジとアコーディオンの演奏がすばらしいです。
そう、メリィさんのサイトの格言のページにもタローの言葉がありました(笑)。

▼信介さんへ
『風都市伝説−1970年代の街とロックの記憶から』(音楽出版社)を読み終えました。
全編を漂うこの切ない感じは何だろうなぁ。
信介さんも含めて本書に登場する音楽家による、
現在の音楽を聴くことに間に合ったことはラッキーです。
本書にも少し登場する吉田美奈子さんが
来週に京都と神戸でライブをされます。
吉田美奈子さんと寮美千子さんが重なる瞬間があります。
ライブがカッコいいところ。
両者の作品の語り手が中性的(女性でも男性でもない)であること。
宇宙への切ない視線。
喪われた者に捧げられた言葉・・・。

とまりそうもないので、今回はこのあたりで。
吉田美奈子さんのライブを聴きにいけるような生活に
切り替えていきたいと思っています。

本多信介  うーーん 2004年06月05日(土)13時28分53秒

こないだのBYGライブ、ライオンメリーちゃんのページ

doronnkoどのも泣いて喜びそうな内容かも?

彼も月の人だねーー

鳥海さんは最近どーしてんだーータローちゃんのこと怒ってんだろなーー

http://lionmerry.com/

松永洋介  きょう深夜、新田さんのテレビ再放送あります 2004年06月03日(木)17時57分00秒 http://www.ceres.dti.ne.jp/~ysk/
NHKで へのコメント

信介さんご案内の番組は、NHKの「地球!ふしぎ大自然/連なる湖が命をよぶ 太平洋 クリスマス島の神秘」です。きょう深夜(日付は4日)午前1時からNHK総合テレビでの再放送が予定されています(近畿地方を除く)。放映時間43分。また、6日の日曜の深夜(日付は7日)午前3時からは、NHK−BS2で再放送の予定。いずれも休止の場合あり。

新田さんは、国際水中映像フェスティバル2002の名古屋港湾会館ホールで寮美千子・本多信介とコラボレーションした水中カメラマンです。なお、公演近辺の話はCafe Lumiereのこのへんに。Review Linatiqueには名古屋港水族館のイルカの慰問で読んだヴォイスの原稿があります。

ところで「地球!ふしぎ大自然」ですが、視聴者を見くびったような、媚びたような、素材を台無しにする愚劣な編集で、いつもがっかりさせられます。今回の新田さんはじめ、自然撮影のプロの人たちがちゃんとした素材を撮ってきてるんだから、NHKの人は、素直にそれを見せてくれたらいいのになあ。

silica  熱気があふれていました。 2004年06月02日(水)15時19分22秒
楽しい夕べでした! へのコメント

伊福部さんの卆寿コンサートでは、私は指揮者(そのまっすぐ後方中央には、寮さん)と対面のお席で堪能いたしました。P席というオーケストラのバックの席ですが、音の森の中にいて、音のシャワーを浴びるような体感がありました。また、観客席が見渡せますので、自分が舞台にいるような緊張感も味わいます。なかなか刺激的で楽しめるお席でした。その後ろから楽譜の題名を眺めることができたのですが、アンコール曲はシンフォ二ア・タカプーラの第3楽章とありました。(でも、伊福部節ですので、私もはじめは日本狂詩曲がもういちど鳴ったのかしらと思いました。)
日本フィルと合唱団の皆さんの演奏水準は高く、伊福部さんの音にのまれて爆発空中分解することはなく、音楽のうねりが心地よかったです。音質は美しさを保っていました。トランペットのかたが曲が変わって交代されたのを見て、伊福部さんの金管楽器は息継ぎなど大変なのだろうなあ、と思ったりもしました。

会場で、伊福部さんに花束を捧げたのは、なんとあの「ゴジラ」でした。(人の大きさサイズ)声も聞かせてくれて、手も振ってくれました。
伊福部さんの音楽会は年齢も雰囲気もいろいろな層の方々がいらしています。中央ど真中の席に顔が大きくて、赤いジャケットを着たかたが目立っていたのですが、指揮者の井上道義さんでした。踊る指揮者(バレエ経験がおあり)と言われた井上さんと伊福部さんの音楽のつながりは、なるほどと思いました。(この井上さんが一番、身を乗り出して聴いていたのは、SF交響ファンタジーだったそうです。)
私も伊福部さんの曲の中で一番好きなのはヴァイオリン協奏曲第2番です。
今、外国のかたが聴いてもきっと心に響くものだと私は思っています。今回は交響曲のプログラムでしたが、いつか生で聴く機会があれば嬉しいと思います。

DORONKO  楽しい夕べでした! 2004年06月02日(水)13時04分01秒 http://8410.teacup.com/fauve/bbs
▼遊星たちの消息:伊福部 昭 九十歳(卆寿)記念コンサート へのコメント

一昨日の伊福部先生の卒寿記念コンサート、演奏もよかったし、伊福部先生も
お元気だったし、とても楽しい夕べでした。

ぼく的には、とくに「SF交響ファンタジー」の颯爽としたキレのよい演奏が
心地よく、「日本狂詩曲」からだったと思われるアンコール曲の演奏などは、
絶品というしかない見事さでした。指揮者の本名徹次氏の力でもあるのは
もちろんですが、さすがに日フィルと思わされた音の厚みと深みをたっぷり
味わうことができて何よりでした。
曲目でいえば、ぼくは「シンフォニア・タブカーラ」や「ヴァイオリン
協奏曲第2番」がとくに好きなので、いずれこれらも今回のような一流の
オケの演奏で聴けたらなと思いますし、ぼくがCDでも聴いてもいないような、
器楽曲や室内楽的な曲などの、小品中心のコンサートもいいんじゃないか
なあと思っています。

先生の九十歳のお誕生日を祝うパーティーでの先生のご挨拶が、また
聴きものだったのですが、これについては、寮さんにおまかせすることに
しようかと――。

本多信介  すまん、すまん 2004年05月31日(月)20時03分21秒
NHKで へのコメント

8時からの、地球なんとかーーってやつさーー

寮、BYGはありがとーー

こんどはサイケもやるかーー

本多信介  NHKで 2004年05月31日(月)19時59分24秒

今日あの、新田氏の番組始まるぞーー

名古屋の水中映像祭のーー

DORONKO  駆け込んで、セーフ!でした。 2004年05月31日(月)15時25分03秒 http://8410.teacup.com/fauve/bbs
29日は門坂流個展→松本潮里展覧会→本多信介ライブ! へのコメント

一昨日、門坂さんの個展をもう一度見てから、閉まる間際のギャラリー・ニケに
駆け込みました。地図でたしかめもせずに行ったので、新橋の駅(地下鉄)からも
思った以上に遠くて、ちょっとヒーコラでしたけれども。

で、松本潮里さんの作品は、全部で6点でしたっけ?、寮さんの言う通り、どれもが
たしかな伎倆で描かれた、とても魅力のある作品でした。
どんな作品なのかというと(いつもだったら寮さんが書いてくれるはず…と思う
のですが)、とても精緻なデッサン力や色遣いの、一見、とても写実的な作品の
ようでいて、題材はとてもファンタジー豊かで、その、あまり「前衛」を気取る
ようなこともなく、「日常」をそのままフシギの世界に変容させてしまうような
絵づくりに、ぼくもとても好感を持ちました。作品の完成度の高さは見事な
もので、それを思えば、価格の方は随分お買得かも、と思いました。実際に、
画廊の人の話によれば、すでに彼女の作品のファンは増殖中で、展覧会のたびに、
作品はどんどん売れて行ってしまうということでした。ぼくも、もっとオカネ
というものに縁がある暮らしをしているのだったら、ぜひ手に入れたいと思う
ような作品ばかりでしたし――。

で、寮さんと、この松本さんは、何やら偶然の絆も強そうだし、「楽園の鳥」が
無事に出た後にでも、ぜひ二人のコラボレーションが実現すればいいのになあ、
と思いました。

このギャラリー・ニケでの展覧会では、もう一人、樋口佳絵さんという人の
作品もかなりよくて、みんなも気に入るんじゃないかなあと思いましたが、もう
展覧会も終ってしまいましたので、「そーだったんだ」ということでご諒承下さい。

ともかく「この力は、写真や印刷や画面じゃ絶対に伝えきれない」(寮さん)
というのは、まったくその通りでありました。

この日、信介さんのライブに行けなかったのはとても残念ですが、29日というのは
あれこれの予定がムチャクチャに集中した日で、これはもう、どうにもなりません
でした!

寮美千子  昨日 本多信介ライブ「メトロぱい」で朗読 2004年05月30日(日)15時14分39秒
ぎっくり!?/みんな、本多信介ライブに行こう! へのコメント

これがいわゆるぎっくり腰というやつかと恐れたものの、どうも違うらしい。ただの腰痛みたい。「そりゃあ、びっくり腰っていうんだよ」と信介氏。ということで、昨日、急遽、本多信介ライブに行くことにしました。

昨日は、ライオン・メリィ氏のキーボードと、ボッシ氏のパーカッションと本多信介氏のセッション。ライオン・メリィ氏は「メトロファルス」というバンドのメンバー。信介氏はかつて「はちみつぱい」のメンバー。ということで、その名も「メトロぱい」という一日だけのセッション・バンドと相成りました。

当然ではあるけれど、みんなうまい。若さにまかせた「俺が俺が!」のセッションじゃなくて、互いによく聞きながら、適度な抑制をかけて、心地よく聞ける「大人のバンド」。実に気持ちのいいライブでした。

ライブのまんなかあたりで信介氏に呼ばれて、不肖寮美千子、わが友・松崎博氏(故人)のために書いた追悼詩を読ませてもらいました。信介さんとの出会いも、元はといえば下北沢のネヴァーネヴァーランド。ほぼ四半世紀前のことです。その店のオーナーが松崎博氏。彼は、週刊宝石などのライター兼カメラマンをする傍ら、お店を開いたという変わり種。店には、物書きやデザイナー、そして怪しい音楽家など、いろいろな人が集ってきました。すでに故人となったイラストレーターの渋谷則夫氏も、物書きの伊藤精介氏も、そこの常連。いまではみんなで天国で飲み会しているかもしれません。

昨日は、もうひとつ『楽園の鳥』の新規書き足しの終章から、ガンジス河口の夜明けのシーンを抜粋して読ませてもらいました。すべての命が戻っていく永劫の海。名前のない輝きのなかに立ちつくす主人公の独白です。彼岸へと旅立っていった松崎さんやアッシム、桶谷さんや渋谷さんのことを思いながら読みました。

この時、ライオン・メリィ氏がすばらしい和音を奏でてくれた。ほんとうにガンジス河口の広がりのなかに立って、存分に光を浴びているような、そんな音楽。そこに、信介さんのギターが心地よく重なってくる。読んでいて、至福の時間でした。

そのあと「サイケ調」になってバリバリの演奏になったときに、飛びだしていってサイケな?詩を読みたくなったけれど、我慢しました。でも、なんか、こんど、そういう激しいセッションもやってみたいと、うずうずしました。

というわけで、ご報告まで。わたしの出演部分の評価は別として、いいライブでした。信介氏の歌がたくさん聴けたのもよかった。信介さん、ライオン・メリィさん、ボッシさん、ありがとう。またやらせてね。こんどはサイケバリバリ?!で。では。

寮美千子  ぎっくり!?/みんな、本多信介ライブに行こう! 2004年05月29日(土)02時47分18秒
29日は門坂流個展→松本潮里展覧会→本多信介ライブ! へのコメント

昨日、仕事の休憩中に、体をちょっとねじった状態でテレビを見ていたら、腰が痛くなってしまいました。あわててスポーツクラブの大きなお風呂に入りに行ったのですが、治らない。朝になったら、もっと痛くなっていた。治るといいなあと思いながら、きょうも一日、椅子に座って仕事をしてしまいました。いかんなあ。これってぎっくり腰? うーん、寄る年波には勝てないか。理学療法士のお友だちに聞いたら、安静にすべきっていわれてしまいました。

楽園の泥沼。いまだに進行中です。大きな変更はないけど、仕上げのヤスリをかけているっていう感じです。ヤスリの目がどんどん細かくなる。美しく、滑らかになっているのは確実。工芸品の美しさを目指したい。でも、いい加減どこかで切りをつけないとまずい。だんだんブレがなくなってきたから、そろそろ手放さなくてはと思いながら、もう一度読みたい。という状態です。うーむ。なんとかしなければ、腰も治らないし、遊びにも行けないし、ほかに何もできないし、次の仕事の締め切りもあるし。頑張ります。

というわけで、明日の本多信介ライブに友情出演はむずかしい、という見通しになってきちゃいました。ごめん、信介。でも、みんなは行こう! 行ってくれ! 頼む。わたしのぶんも、信介さんを応援してください。よろしく!

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寮美千子  29日は門坂流個展→松本潮里展覧会→本多信介ライブ! 2004年05月28日(金)14時02分39秒
絵だって、削除やリドゥーもできちゃう へのコメント

目玉おやじさま、お久しぶり。そうだね。最近の絵描きさんは、コンピュータもありだものね。実に便利な世の中になったものです。

様々な画材を使いこなしているパルステラさんに聞いたら、絵描きさんも、ラフスケッチの段階では、描いたり消したり、いろいろと試行錯誤なさるそうです。なるほど。でも、本描きに入るとそれはできない。仕上げの段階では事実上無理(画材によりけりだけど)。やっぱり大変だ。

それだって、印刷物のイラストとして使用するなら、コンピュータに読みこんでモニター上でレタッチもありかもしれません。でも、現物となると、そうはいかない。

大量複製されることを前提とした絵画と、そうでないものって、大部違う。同じ複製でも、銅版画など、部数の限られているものは、一点一点が微妙に違って、それがまたいい。刷り師がほぼ完璧に刷りあげたブレのないものより、一枚一枚違いのある版画の方が、コレクターには喜ばれるという話を、先日画廊で聞きました。

ディスプレイや印刷がこれだけ進化しても、現物の手触りっていうのは、やっぱり違う。作品の現物を見ると、つくづく感じます。現物がくれる情報量は莫大。心を豊かにしてくれる。(がっかりさせられるものもあるが)

アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンも、現物の力は格段。印刷でもかっこよかったけれど、現物はそれとは比べ物にならない魅力がありました。

開催中の松本潮里さんの展覧会で、はじめて彼女の作品の現物を見ました。びっくり。すごい力量です。この力は、写真や印刷や画面じゃ絶対に伝えきれない。

同じく開催中の門坂流個展もしかり。これはもう、見るしかない。見れば納得。

というわけで、門坂流個展、松本潮里展覧会、ともに明日29日まで。東京駅そばと新橋なので、歩いていける距離なので、ぜひ両方回ってください! そして、見終わったら渋谷へ! もちろん、本多信介ライブであります。

・門坂流個展
・松本潮里展覧会
・本多信介ライブ

目玉おやじ  絵だって、削除やリドゥーもできちゃう 2004年05月26日(水)02時37分11秒
泥沼から蓮の花/推敲はなぜ泥沼化するかに関する考察 へのコメント

> 絵は、削除すらできないからほんとうに大変だと思います。絵描きさんは、偉い!

中にはペイントソフトやドローソフトで描くアーティストさんもいらっしゃって。或る時点でセーブしておき、後戻りしてから別の傍系となる枝に進んで行って、良い方を選んだりなんてやってるかも。

でも僕は、筆や鉛筆の方が好きだな。描くにしても鑑賞するにしても。

ご無沙汰していますが、皆さんお元気ですか? こちらは公私ともチョー多忙です。いや単に要領が悪いだけなんだろうなぁ〜。

寮美千子  泥沼から蓮の花/推敲はなぜ泥沼化するかに関する考察 2004年05月24日(月)13時06分02秒
「楽園の鳥」ただいま文字校の泥沼行軍中 へのコメント

「楽園の鳥」文字校正のつもりが、やっぱり推敲になってしまいました。泥沼進行中。

なぜ泥沼になるか。いっしょに校正をしてくれている相棒が解明してくれました。

・通しで読んでみて、気になるところに手を入れる。
・全体の流れがスムーズになる。
・それ以前は気にならなかったところが、目につくようになる。

以上の繰り返しだというのです。なるほど。だからキリがないのか。納得がいった。

つまりこれは、やればやるだけ、精度が高くなると言うこと。時にやりすぎってこともあるけれど、文章のよいところは、絵と違って、やりすぎたと気づいたら、元に戻せるところ。これは助かる。書きすぎた部分を削除することも、削除した文をまた入れることもできる。絵は、削除すらできないからほんとうに大変だと思います。絵描きさんは、偉い!

一筆書きでさっと描く芸術作品もあるけれど、緻密に精密につくっていく工芸作品のようなものもあります。今回の作品は、後者だと自覚しています。やっぱり、仕上げが違うと、全体の印象がずいぶん変わってくる。きちんと精度高くできた時計などは、それだけで美しい。そういう美しさを目指してがんばりたい。

泥沼から、蓮の花がポンと咲くように、もうひとふんばりしたいと思います。

寮美千子  「楽園の鳥」ただいま文字校の泥沼行軍中 2004年05月21日(金)13時52分28秒
楽園の鳥 へのコメント

いや、まだ、脱稿とまで行かなくて。
インド取材を元に、全体見直し&ラスト書き足し。
プリントアウト。
プリントアウトを元に、もう一度赤入れ(推敲)。
赤入れをコンピュータで打ち込み。
もう一度プリントアウト。

という段階です。
現在あるプリントアウトをもう一度読み直して(校正)それで入稿。

考えてみれば、昔ゲラでやっていた作業を、
ワープロソフトで作家自身がやっているというわけ。
昔のゲラは、めちゃめちゃ赤が入ったりして、
事実上の推敲だったわけだよね。

元は1300枚の原稿、見直して50枚書き足して、
現在1200枚弱になりました。
エピソードはひとつも削っていないから、かなりシェイプアップ。
予定の字詰めで組んでみて、一字出ちゃうところなんか、
調整して押し込むようにして、という作業までやっています。

1200枚は、読み直すだけでも数日かかってしまうので、
もうちょっとかかります。
読み直しているうちにまた直したくなると泥沼であります。

寮美千子  明日22日 東京で中本ムツ子さん講演会! 2004年05月21日(金)13時41分07秒
▼遊星たちの消息:アイヌ文化公開講座キロロアン 中本ムツ子講演会/アイヌ文化の継承 へのコメント

現在製作中の絵本「イオマンテ めぐるいのちの贈りもの」の取材でお世話になった、アイヌ文化の継承者、中本ムツ子さんの講演会が、明日、東京駅そばのアイヌ文化交流センターであります。中本ムツ子さんは、単にアイヌ文化継承者というだけではなく、わたしたちみんなのすばらしき「おばあちゃん=フチ」だと思います。みなさま、ぜひ!

門坂流個展の開かれている不忍画廊もすぐそば。明日は、コースで行こう!

大長老  楽園の鳥 2004年05月20日(木)03時52分24秒

脱稿おめでとう!!

寮美千子  門坂流氏個展 本日初日!走れ!東京駅へ! 2004年05月19日(水)00時32分31秒
▼遊星たちの消息:門坂流展/Selected Works 1985-2003 へのコメント

本日19日より、不忍画廊にて門坂流氏個展開催です。
不忍(しのばず)なんて名前だからって、間違えて上野に行ってはいけません。
東京駅徒歩2分です。
「楽園の鳥」再改稿をいまさっき終了させた寮美千子も行きます。
たぶん、夕方5時ごろより画廊に出現予定。
画廊が閉まるのは6時と早いので、要注意です。
みなさん、ぜひ!
明日は、お酒・食べ物等持ち込み歓迎とのことです。
東京駅そば不忍画廊で会おう! 地図はこちら↓

http://www.shinobazu.com/map.htm

寮美千子  松本潮里展覧会/凛春会 2004年05月17日(月)00時24分25秒
▼遊星たちの消息:松本潮里展覧会/凛春会 へのコメント

和光大学の授業「物語の作法」でコラボレをさせていただいている画家、松本潮里さんの展覧会が、本日17日から、銀座のギャラリー・ニケで開催されます。細密なタッチで幻想的な少女を描く潮里さんの世界。「言葉にしきれない深い物語世界」は見てみなければわからない! 17日・18日は、ご本人も在廊とのこと。みなさま、ぜひ!

http://www.ne.jp/asahi/secret/label/collection.html

デイリークラシカルミュージック 高本秀行  5/16 川上敦子 伊福部昭卒寿記念リサイタル 2004年05月15日(土)13時17分58秒 http://www2k.biglobe.ne.jp/~critique/

明日14:00 錦糸町駅北口スグの すみだトリフォニーホール にて行ないます。
私は主催者のデイリークラシカルミュージック高本秀行です。
ご興味のある方がお越し頂ければ幸いです。

1.「リトミカ・オスティナータ」2台ピアノ版(1961/1971)初演(共演:岡原慎也)
2.トッカータ(1970)ギター楽譜の通りの演奏,ピアノによる初の演奏
3.「日本組曲」(1933)より「七夕」「盆踊」
4.「日本狂詩曲」ピアノソロ版(1935/2004)初演

2004年5月16日14:00開演
すみだトリフォニーホール大ホール
当日券あり
全指定\5,000 学生指定\1,500(学生証持参下さい)
044-844-0328 デイリークラシカルミュージック

http://www2k.biglobe.ne.jp/~critique/

ムー大陸  これで済めば良いけど・・・ 2004年05月15日(土)02時31分19秒 http://www003.upp.so-net.ne.jp/immig/
小説「携帯メールで愛を叫ぶ」 へのコメント

寮さん、コメントありがとうございます。
実は10年程前に葬式の夢を見たときは、2日程してから同じ部の人(名前しか知らない人)の母親が亡くなったので、全然知らない人なのに不思議だなと思ったのですが、それから数日して叔父が亡くなりました。
通夜が終わってから10数年振りに会った大学時代の友人は2年後に亡くなりました。亡くなったのは翌年の正月まで知らなかったのですが、亡くなった頃に葬式の夢を見ました。
今回は、職場の同僚の父親が亡くなりました。この後がなければ良いのですが・・・
ところで、夢で見た実家の表札がどういうわけか、隣の家の名前になっていました。

おむすびの祈り  ツバメの巣 2004年05月14日(金)09時49分06秒

寮さんこんにちは

僕の家の玄関にツバメがやってきて巣作りを始めました。

去年子供が拾ってきてみんなで育てた「ピーちゃん」が
奥さんをつれて帰って来てくれたんだって
家族みんなで喜んでいます。

ふと思い出して「オウムのボレキャ」のショートストーリー
懐かしく読み返させて頂きました。

ではまた

おむすびの祈り

松永洋介  門坂流展のお知らせ(5月19日〜29日) 2004年05月13日(木)19時39分49秒 http://www.ceres.dti.ne.jp/~ysk/
お願い。 へのコメント

門坂さんの個展の案内、遊星たちの消息に書きました。
東京駅八重洲北口すぐの不忍(しのばず)画廊にて、5月19日(水)〜29日(土)、23日の日曜は休廊。
初日のパーティーは持ち込み歓迎です。よろしく!

http://ryomichico.net/bbs/planets0005.html#planets20040513181846

DORONKO  お願い。 2004年05月13日(木)10時17分43秒 http://8410.teacup.com/fauve/bbs

……19日からの門坂さんの個展の情報、詳細をご存じの方は、
どなたでも結構ですので、お知らせを書いて下さいませんでしょうか?

あれこれと行き違いが重なって、ぼくの手元には、まだ案内状が
届いていないのです。ぼく自身は、画廊にたどりつくぐらいはできる
だろうと思ってはいますが――。


寮美千子  小説「携帯メールで愛を叫ぶ」 2004年05月13日(木)02時25分57秒
母の日のグリーティングカード へのコメント

>死神からのメールかも知れない。ああ、恐ろしい。 by ムー大陸さん

いえいえ、そんなことはありません。それは、心やさしいムー大陸さんが、やさしさの磁力で思わず呼びよせてしまったものに違いありません。ムーちゃんのやさしさの証明であります。

しかし、こんな誤配メールを発端にラブストーリーが展開、なんていうドラマ、どこかにありそうですね。いっそこれをネタにして小説書いたらどうだろう。「携帯メールで愛を叫ぶ」とか。ダメか、やっぱり。

寮美千子  星より団子 2004年05月13日(木)02時19分51秒
NGC4565 串団子銀河? へのコメント

なんてきれいな銀河!
しかし、これが串団子に見えるとは!
左近充さんの想像力の方向性は「花より団子」ならぬ「星より団子」か?!
かくいうわたしも「ラジオスターレストラン」で星空食べまくりでありました。
左近充さん。
こんど、いろんな天体写真でぜひ「星のレストランのメニュー」つくってください!
スパゲティ星雲とか、勝手に名前つけまくりましょう。

http://www3.synapse.ne.jp/kouko/NGC4565CCDpro.htm

ムー大陸  母の日のグリーティングカード 2004年05月12日(水)00時59分16秒 http://www003.upp.so-net.ne.jp/immig/

お久しぶりです。ムー大陸です。
月曜日(母の日の翌日)に次のようなグリーティングカードが来ました。
******************************************
いつも高校へのお弁当つくってくれて有難う。
来年、看護学校にうかるからね。
… 京子
******************************************

その後、次のようなメールが来ました。
******************************************
今日朝、新聞配達していたら、お父さんが路にいるので、思わず駆け寄ろうとしました。
良く考えれば、お父さんは天国にいるので、路にたっていっこありませんよね。
何時も遅くまで働いてくれて有難う。
今夜、お母さんの好きな、ミートローフをつくって待っているね。
インスタントでないから、美味しいよ。
それでは。
京子
**********************************************************

昨日(火曜日)に次のようなメールが来ました。
**********************************************************
ごめんなさい。
アドレスを間違ってしまいました。
本当にごめんなさい。
京子
*******************************************************

誰かのいたずらだと思いますが、このようなメールが送られて来た人はいますか?
葬式の夢見て1週間以内に誰かが死んだというのが今まで4回あります。
実は昨日の明け方に見た夢、親父の葬式の夢でした(日曜日には生きていたが、突然ということもあるので)。死神からのメールかも知れない。ああ、恐ろしい。


左近充 円  NGC4565 串団子銀河? 2004年05月11日(火)08時00分24秒 http://www3.synapse.ne.jp/kouko/

寮さんお元気ですか?
2月の末に撮影した、かみのけ座にあるNGC4565銀河、なんだか
串団子みたいに見えます。(お団子一個だけ残っているところ)
撮影精度があんまり良くなくて、星が少し流れていますがご容赦を。


http://www3.synapse.ne.jp/kouko/NGC4565CCDpro.htm

勇崎  雪月花 2004年05月08日(土)23時33分37秒
お店の名前。 へのコメント

DORONKOさま>
住んでいると、なかなかわからないものですね。
月の中、花うさぎ、月のあかり。
寮さんの作品にでてきそうな名前ですね。
最近外で呑むのは月一程度で、友人たちの店を順にまわるので、手一杯。
DORONKO氏が今度、札幌にこられたら、是非ともふたりで探索しましょう。

ところで、不肖の消息としては、5月15日、渋谷RUIDO K2(下記URL)でライブするそうです。
5月15日というと、沖縄本土復帰から32周年の日。
当時、復帰の日をいつとするか正式に決めるにあたって、
日本政府は4月1日を、アメリカ側は7月1日を主張したそうです。
つまり、それぞれの国の役所の年度始めの日ということです。
結局、その間をとって真ん中の5月15日、ということで双方手を打ったとのこと。
絵に描いたような折衷案。
32年前の復帰の日、僕は沖縄を放浪し、当日は宮古島を徘徊していましたが、
この年のゴールデン・ウイークには、札幌で雪が降ったと、便りがありました。


http://www.ruido.org/k2/index.html

DORONKO  お店の名前。 2004年05月07日(金)10時24分00秒 http://8410.teacup.com/fauve/bbs
不肖の消息 へのコメント

「月の中」、「花うさぎ」、「月のあかり」……これ、いったい何かと
いうと、全部、札幌にある居酒屋さんの名前だそうです。私メ、最近、
芋焼酎というものにかなり傾倒しておりまして、先日、焼酎に関する
情報がつまったムックを一冊買い求め、そのページをめくっていたら、
こんな名前が出てきたのです。どこも、名前だけじゃなくて、かなり
よさげなお店で、札幌に住んでいたら、すぐにも行ってみたいものだと――。

月や花やうさぎが好きな人間に悪いヤツはいない、と……まあ、そんな
ことも思いたくなる、今日この頃です。

マミ  ニュース マダガスカル 2004年05月05日(水)01時14分04秒 http://6545.teacup.com/mamy/bbs

私はアンタナナリヴから450kmぐらい離れていたから、メールとマダガスカルのニュースが送れなかった。今回はゴールデン・ウイークのアルバイトにアンタナナリヴに来た。アルバイトが終わってから、また、タマタブへ戻って行く予定だ。タマタブというのはマダガスカルの東にある場所だ。アンタナナリヴからバスで7・8時間ぐらいかかるのだ。昼と夜のバスがある。マダガスカルの国際港があるのにアンタナナリヴより町が小さいだ。

今、アンタナナリヴにいるから、マダガスカルのことをたくさん書く。

まず、今月にはガソリンの値段がまた10%上がった.

次は、1Euroは先週間から、1万フランぐらいする。

すると、5月31日からバンコク・アンタナナリヴ直行便が始まるそうだ。アジアからのお客さんが増えると思っている。特に日本人。この新ラインでマダガスカルは日本から近くなってくる。
一週間に2回です。
バンコクーアンタナナリヴ:火曜日と土曜日:12時20分の出発
アンタナナリヴーバンコク:月曜日と金曜日:21時25分の出発


それから、マダガスカル・フランが下がってから、マダガスカルの物価がだんだん上がってくる。これから、マダガスカル人に生活が難しくなるが、観光客には有益なシーズンだ。ぜひマダガスカルに来てください。

寮美千子  ぴぐれっと 2004年05月01日(土)18時37分18秒
自己紹介 へのコメント

児玉さん、いらっしゃい。作業所「ぴぐれっと」のお手伝いをなさっていらっしゃるんですね。伊勢監督の映画を見てから、ぴぐれっとには、一度行ってみたいなあと思っていました。コーヒーショップもあるみたいですね。

あの映画を見て「会社って、とどのつまりは作業所なんだよなあ」と思いました。ほんとうに、みんながぴぐれっとみたいになれば、世界はもっともっと住みやすい、あったかいところになるのに。生きている、そのことがまず、すばらしい。それをお互いに認めあい、大切にしていけたら、戦争だって起らないはずですよね。

伊勢監督の映画、わたしも時間があったら見たいと思っています。ご紹介、ありがとう。

http://www.artworks.ne.jp/goods/ghho4i00000022gn.html

児玉真由美  自己紹介 2004年05月01日(土)15時43分56秒
はじめまして へのコメント

先ほど書き込んだもの、自己紹介になっておらず失礼しました。
もう少し書き加えさせていただきます。
高校の教員や、フリースクールのスタッフを経て現在主婦ですが、横浜にあります
「ぴぐれっと」という地域作業所のお手伝いに入っています。
10年ほど前に、フリースクールにいたころ「ホリスティック教育」に出会い、その会員でもあります。「あるものは他のすべてのものにつながっています。どんな小さな個にもそこに全体性が息づいています」とホームページの冒頭に書かれています。「つながり」を大切にして深め広げることをホリスティック教育で学びながら、現実の目の前や社会との関係をつむいでいく。そんな日々でありたいと思っています。
伊勢監督の作品と数年前に出会い、その中で監督の人に対する優しい視線を感じ、自主上映の活動をしています。上映会そのものが私にとって出会いの場になり、つながりが広がっています。この掲示板に出会えた事も上映がきっかけになりました。厚かましく上映の宣伝をさせていただきましたが、寮さんや皆様と出会えたこと、感動です。今後もよろしくお願いします。

http://www.holistic-edu.org/

児玉真由美  はじめまして 2004年05月01日(土)12時58分51秒
▼遊星たちの消息:ドキュメンタリー映画『風のかたち」上映会 へのコメント

ドキュメンタりー映画の伊勢真一監督の作品の上映会をぼちぼちと続けています。
「遊星たちの消息」に伊勢監督の作品のお知らせ等があることを知り、投稿させて
いただきました。とても読み応えのあるホームページでしたのでこれからも訪れたいと
思っています。

寮美千子  ドラコニア綺譚集/暁の円卓 2004年05月01日(土)01時44分05秒
風の鳥 へのコメント

▼風を喰らう極楽鳥

酒寄進一さま。脚のない鳥「極楽鳥伝説」の情報、ありがとうございます。いろいろと調べてみたら、すでにかの澁澤龍彦氏が、詳細な資料集を提供していました。『ドラコニア綺譚集』のなかの「極楽鳥について」がそれ。脚のない極楽鳥に言及した16世紀の書物の名も複数掲載され、インターネットもない時代に、よくもこれだけ調べあげたと、その漁書能力と博識ぶりに改めて驚きました。

澁澤氏は、18世紀になって日本へともたらされた極楽鳥伝説にも言及しています。江戸期の小咄本『譚嚢』には「風鳥」と題された一編が収録されているとのこと。脚がなく、風を喰らうとされる極楽鳥の話の最後に、こんな一節があるそうです。
「糞はどうする」
「なに糞をするもんか。屁ばかり屁ばかり」
美しい伝説を、こんなふうに笑いにしてしまう江戸の文化の、なんとたくましく健康なことかと、嘆息します。澁澤龍彦は、この項、こんなふうにまとめていました。
モルッカ諸島を生まれ故郷とする「神の鳥」も、こうして二百年たって地球をぐるりと一周し、ヨーロッパからふたたび東洋へとたどりついてみると、ずいぶん尾羽打ち枯らしたものだと思わざるをえない。なにしろ彼はいまや鳥たちの鼻つまみ(文字通りの!)となっているのだから。
お見事! 江戸の人々にも引けを取らないたくまざるユーモアのセンス。澁澤先生、おみそれしました。

『暁の円卓』

酒寄進一氏翻訳のラルフ・イーザウの待望の新作『暁の円卓』が、いよいよ発売になりました。見本刷りをさっそく読ませていただいた寮美千子、ケガで伏せっていた床でよみはじめたら、本を閉じることができず、一気に最後まで読み進んでしまいました。

これは、1900年1月1日に生まれた主人公デービッド。外交官の息子として生まれた彼は「世紀の子」として100年を生き延びるという予言をされます。幼くして天皇の遊び相手となったデービッドには、生まれつき不思議な能力が。時代の流れに翻弄され、やがて日本を離れたデービッドは、自ら戦争の渦中へと飛びこみます。時代を示すアイテムがパズルのように組み合わさり、その時代の空気を醸しながら、物語をなだれるように動かしていきます。

この調子で9冊。二十世紀をすべて駈け抜けるという壮大な物語。最後はオウム真理教によるサリン事件にまでつながっていくとのこと。物語好きには、たまらないシリーズでしょう。

▼トンデモとファンタジーの境界線

実はこの物語は、二十世紀を覆い尽くそうとする「悪」と、それに立ち向かう「正義」の物語です。戦争をはじめサリンにいたるまで、実は古代バビロニアにまで遡る「悪」の力によるものだったというもの。もしも、本気でいったとしたら『神々の指紋』などの「トンデモ本」になってしまうところ、イーザウはきちんと踏みとどまって「ファンタジー」として語っています。そこが立派。

ただ、わたしが気になるのは、ファンタジーでありながら、実際の事件を扱っているところ。つまり、もしこれが「天皇」や「伊藤博文」や「オウム真理教」という固有名詞を持っていなかったら、この物語はやっぱり面白いのだろうか、ということを、どうしても考えてしまうのです。なぜなら、わたしはそういうアイテムが出てくるだけでは、興奮できないし、すごいと思えないから。

固有名詞を排除しても面白ければ、それは完全に物語の力の勝利です。もしも、つまらないのだとしたら、その面白さの多くは「固有名詞の力」に負っているということになる。

この物語はどちらだろう。物語はまだ、はじまったばかり。どこへ向かうかわかりません。二十世紀を駈け抜ける想像力の力に、期待します。

http://diary.cgiboy.com/d01/isau/index.cgi?y=2004&m=2#25

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管理者:Ryo Michico <mail@ryomichico.net>
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