▲2011年11月の時の破片へ


■11 Sep 2011 星の海 TUNAMI2011


  星の海 TUNAMI2011

愛する人も 大切な物も
なにもかも 流されて
明かり一つない 大地から
天の川が 立ちあがる 

おそろしさも くやしさも
なに一つ 追いつかない
いとしい人 呼ぶ声も
光さえも 追いつけない

高くあげた拳 
どこへ向けていいのか
わからないまま 胸に
ただ強く 押し当てる

なぜ わたしが生きていて
なぜ あなたがここにいない
海を見て 声もなく
うなだれる 人々の

ああ 哀しみを縁取る
無数の星たちよ
そのなかの 暗闇が
生きている証

なぜ わたしが生きていて
なぜ あなたがここにいない
この命 なんのため 
許されて ここにある

ああ 苦しみを縁取る
無数の星たちよ
海に融けた 魂が
水平線から 立ち昇る

いつの日か 明かりが
この町に 戻っても
わたしは 忘れない
この深い 暗闇を

いつの日か 明かりが
この町に 戻っても
わたしは 忘れない
星たちの まぶしさを

底知れぬ 暗闇と
星ぼしの 輝きを
胸に抱き 歩んでく
波の音を 聴きながら


▼2011年08月の時の破片へ


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