「物語の作法」課題提出板の検索
■▼街と夢 の検索結果(ログ33-34)
越智美帆子 批評1/無臭の詩 2004年04月18日(日)17時35分35秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
4▼失うこころ、咲く桜
あまりに水ばかり垂れるので
くしゃくしゃに、こころ絞りました
春風に当てて乾かしたら
ふうわりと空へ逃げました
僕はことり、と胸が痛んで
こころの風船追いかけました
夢中で走っているうちに
いつの間にかぽっかり胸に穴
なにやら暖かいので 見てみると
ぎっしり桜が詰まってました
気づかぬうちに穴は埋まって
こころは もはや小さな点です
こころの代わりに桜を入れて
僕はそのまま帰ったのです
29▼この心
ごみ箱があったなら
この心すぐに捨てるのに
歩いてもどこにも見当たらないから
仕方なく胸で飼っています
この心どんどん大きくなって
ついには私まで支配しそう
誰かごみ箱を持っている人は
私に申し出てください
さもなくばこの心消す方法
私に教えて下さいな
43▼街と夢
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
城所洋 批評1/伝わって来れたもの 2004年04月18日(日)18時37分40秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
9▼口笛を吹く余裕
口笛を吹く余裕はせめて
いつも残しておきましょう
両手の荷物が重くても
家路がどんなに遠くても
それは放課後のチャイムのように
君の心に響くでしょう
何も見えないと泣くよりは
君に力をくれるでしょう
32▼変化
変わってしまうのは
寂しいことなのかな
どうして変化を
素直に喜べないのだろう
変わらないものなんて
何一つないことを
本当は皆知っているのに
本当は皆ひとりだと
泣きたくなるほど
わかっているはずなのに
43▼街と夢
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
松本紗綾 批評1/景色とリズム 2004年04月18日(日)19時34分02秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
8▼回送列車
あの回送列車に乗って
君の手も届かない場所へ行きたい
勝ちも負けも関係ない
隅っこに在る小さな場所へ
そう考える僕は
泣きそうな顔をしているのかな
夕暮れ
スーパーの袋から
白い葱をのぞかせてさ
43▼街と夢
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
48▼不動の自由
植物に 成りたい
土から水を吸い上げて
葉を繁らせたら
どこまでも伸びてゆける
水草のように浮遊して
いつまでも目を閉じて
朝には朝露
夜には夜露
動かずに居る自由が欲しい
植物になりたい
見上げた空に
焦がれるような
露木悠太 批評1/少数派の集合 2004年04月19日(月)02時58分53秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
43▼街と夢1位、▼街と夢
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
6▼はるうらら2位、▼はるうらら
ふと
出かけたくなったので
読みかけの本
膝に置きました
しおり代わりに
嘘を挟んで
軽やかに
ドア開け放ちます
鍵はかけなくて
良いでしょう
少し
出かけるだけだから
嘘を挟んだ本は微かに
逃げるのか、と
つぶやきました
50▼選択の世界3位、▼選択の世界
道が二手に別れてた
川が両脇流れてた
僕はどちらも選べずに
乾いた道を眺めてた
渦巻く 川は 空映し
うつむく 僕は ただ虚しい
選ぶことに飽きていた
夢見る年は過ぎていた
ロクンロールみたいな
川の音
僕は そのまま飛び込んだ
ジャズポップみたいな
結末だ
寺岡恵 批評1/共感と裏切り 2004年04月19日(月)14時35分01秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
4▼失うこころ、咲く桜
あまりに水ばかり垂れるので
くしゃくしゃに、こころ絞りました
春風に当てて乾かしたら
ふうわりと空へ逃げました
僕はことり、と胸が痛んで
こころの風船追いかけました
夢中で走っているうちに
いつの間にかぽっかり胸に穴
なにやら暖かいので 見てみると
ぎっしり桜が詰まってました
気づかぬうちに穴は埋まって
こころは もはや小さな点です
こころの代わりに桜を入れて
僕はそのまま帰ったのです
くしゃくしゃ・ふうわり・ことり・ぽっかり・ぎっしり
6▼はるうららわかる気がします。共感できる詩です。
ふと
出かけたくなったので
読みかけの本
膝に置きました
しおり代わりに
嘘を挟んで
軽やかに
ドア開け放ちます
鍵はかけなくて
良いでしょう
少し
出かけるだけだから
嘘を挟んだ本は微かに
逃げるのか、と
つぶやきました
はるうらら出かけたくなったので本当にそうなんだよね。本よ私は逃げていませんっ!
43▼街と夢最後の三行が好きです。
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
土橋明奈 批評1/薄手の手袋越し。 2004年04月20日(火)01時52分29秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
43▼街と夢ストーリィ的に一番読みやすい物でした。ファンタジックな作品が多い中で割りと実物感がありました。
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
53▼無味乾燥何やってんだかって感じが気に入りました。
薄っぺらいCDが
飛び飛びの音を奏でてる
手帳の予定は抜け抜けで
昨日以降なら空いてます
空に穴あけ 月覗く
うるさいCD止めもせず
隣つきぬけ 奇をてらう
粗い 夜の 闇 粒子
猛々しく狂う 深夜の緑
耳に栓して今宵も眠る
6▼はるうらら女の子らしくて、可愛らしい。童話の一節の様。嘘の存在感が絶妙。
ふと
出かけたくなったので
読みかけの本
膝に置きました
しおり代わりに
嘘を挟んで
軽やかに
ドア開け放ちます
鍵はかけなくて
良いでしょう
少し
出かけるだけだから
嘘を挟んだ本は微かに
逃げるのか、と
つぶやきました
前澤貴仁 批評1/集めた夢たち 2004年04月20日(火)17時02分26秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
54▼アルバイター一番の理由としては『リアルな描写がたくさんある』ということ。うんうん分かると思って読みました。一人のどこにでもいる若者の、生活のひとかけらみたいで面白い。あとは音。リズムを付けても壊れない形がある気がします。
氷を落とし 水注ぐ
喉が乾いてたまらない
洗剤落とし 床こする
汚れはなかなか落ちなくて
革靴で走り コップ割る
客に怒られ 詫び入れる
洗った灰皿 素早く戻す
帰る頃にはくたくたで
手にはいつでも火傷跡
夜空を見ながら 歌唄う
首をかしげて 星さがす
落ちない汚れで制服汚れ
泣くこともできず
ひとりで帰る
43▼街と夢新しい靴はまた、次の夢を探す一歩になる。
夜の街に出て
ネオンの中から
夢を探そうとした
入り組んだ道を歩いて
何度も信号を越えて
靴はしだいに傷付いていくのに
見つかるのは
嘘ばかりで
夢なんかどこにも無かった
空はもう薄青かった
仕方がないので
靴を一足
買って家に帰りました
6▼はるうららやっぱり僕は物語が出来上がってるのが好きみたいで… しおりではなく嘘を挟む。理由は後付けで、少しこの本から離れたかっただけ。
ふと
出かけたくなったので
読みかけの本
膝に置きました
しおり代わりに
嘘を挟んで
軽やかに
ドア開け放ちます
鍵はかけなくて
良いでしょう
少し
出かけるだけだから
嘘を挟んだ本は微かに
逃げるのか、と
つぶやきました
松永洋介(アシスタント) 批評課題1で選ばれた作品の集計結果 2004年04月25日(日)00時15分40秒
▼課題と連絡:批評課題1/稲葉祐子「冷凍庫には入れないでください」 への応答
票数 | 作品 | 選んだ人 |
---|---|---|
7 | 43▼街と夢 | 越智、城所、松本、露木、寺岡、土橋、前澤 |
5 | 6▼はるうらら | 雨宮、露木、寺岡、土橋、前澤 |
5 | 36▼どうしようか | 高澤、滝、加賀、瓜屋、野島 |
4 | 1▼夜のサーカス | 児玉、滝、千田、室橋 |
3 | 4▼失うこころ、咲く桜 | 越智、寺岡、高澤 |
3 | 7▼月夜の天国 | 雨宮、高澤、藤森 |
3 | 14▼枯れた喉 | 五十嵐、加賀、吉見 |
3 | 15▼洗濯の必要 | 志田、滝、室橋 |
2 | 8▼回送列車 | 松本、五十嵐 |
2 | 10▼旅 | 吉見、野島 |
2 | 32▼変化 | 城所、瓜屋 |
2 | 37▼無題 | 藤森、加賀 |
2 | 50▼選択の世界 | 菊池、露木 |
2 | 53▼無味乾燥 | 土橋、前澤 |
2 | 54▼アルバイター | 雨宮、千田 |
1 | 2▼水の便り | 菊池 |
1 | 3▼夜粒 | 室橋 |
1 | 5▼いつかの僕の夢 | 吉見 |
1 | 9▼口笛を吹く余裕 | 城所 |
1 | 11▼箱の中 | 千田 |
1 | 18▼幸福の王子 | 菊池 |
1 | 20▼白紙 | 瓜屋 |
1 | 21▼かまいたち | 児玉 |
1 | 23▼蜂蜜ハニー | 志田 |
1 | 24▼東京の夕暮れ | 五十嵐 |
1 | 29▼この心 | 越智 |
1 | 34▼無題 | 児玉 |
1 | 35▼川 | 藤森 |
1 | 40▼もしもこれが夢だったなら | 志田 |
1 | 41▼内側 | 野島 |
1 | 48▼不動の自由 | 松本 |