古来「虎穴に入らずんば虎児を得ず」と申しますが、ここはまさに、危険極まりない虎穴。
犯罪的にかわいい虎児たちの図像の数々を目にしたら最後、あなたはもう逃れられません。心してご覧ください。
▼おい、もらってくれよ! ⇒里親が決まりました! 7 Dec. 2004 |
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▼この肉球であなたのほっぺを踏み踏みします。 | |
▼カーテンかけのぼのりの特技あり。 でもテーブルにはのりません。 |
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▼ねえ、もらってぇ! おねがーい! |
ぼくを家族にしてください>のらくろ子猫より 2004年10月30日(土)19時05分01秒(Cafe Lumiereより再録)
ぼくは背中が黒でお腹が白の「のらくろ」模様の子猫です。
Yさんちのお嬢さんが4ヶ月前に赤ちゃんだったぼくを拾ってくれて、
育ててくれましたが、なんとここのお家のお母さんもお嬢さんも、猫アレルギー。
ぼくと接触すると喘息が出るので、ぼくはずっとケージのなかでした。
おかあさんがご用があって、3日前から寮美千子さんちで預かってもらっています。
いまは、家の中を好きに歩き回って、楽しくてたまりません。
ワインのコルク栓や、玩具を追っかけて、一日中、結構いそがしいです。
夜は、寮美千子さんの枕のとなりで、いっしょに寝ています。
ぼくのお母さんは、ぼくをもらってくれる人を捜しています。
だれか、ぼくを家族にしてくれませんか。
どーかどーか、よろしくお願いします。>のらくろ子猫より
というわけで、猫の里親、探しています。
猫の好きなお家にもらわれていったらうれしいとYさん。
我が家は、先々予定があって、いまは本腰を入れて猫を飼える状況にありません。
どなたか、猫をもらってくださる方、いませんか。
猫ちゃんは、トイレのしつけ済み。
我が家に来てから、一度も粗相していません。
よく遊ぶ元気な子ですが、お行儀がよくて、テーブルに乗ったりしません。
物をひっくりかえしたりもしないで、ちゃんと玩具で遊びます。
健康診断、検便、ワクチン済み。猫白血病検査陰性。
毛づやのいい、きれいなかわいい子です。
黒白模様で、足は白足袋。追って、写真を掲載します。
Yさんは、去勢をして、完全室内飼いをしてくださる方を希望。
メールかお手紙などによる近況報告もご希望とのこと。
ご希望の方は、寮美千子までメールでお知らせください。
だれか、もらってやってくれー!
ぼくをもらってえ〜!>のらくろ子猫より 2004年11月10日(水)00時18分16秒(Cafe Lumiereより再録)
猫ちゃんの里親探しをしています。
可愛い写真も掲載しました。
投げたボールをくわえて走って戻ってくるおりこう猫です。
いや、猫形犬じゃあありません、ほんとに猫です。
夜は、自分で籠に入っていい子に寝ます。
生後4ヶ月のやんちゃでかわいいさかり。どなたか、ぜひ!
詳細、以下。
http://ryomichico.net/cat/cat2.html#d06_nov_2004
な、なんと、驚くべき事に、わたしにのらくろ子猫を預け、里親探しを依頼してきたそのお宅Y家で、飼われることになりました。「犬がいて噛み殺されちゃう危険がある」「母娘ともに猫アレルギー」というお話しだったので、なぜ????と頭の中は疑問符だらけ。
猫ちゃんは、2度にわたり延べ3週間、我が家にいました。その間、ぐんぐん可愛くなっていったのです。はじめに我が家にやってきたときは、わたしと目もあわせようとしない非交流的な猫でした。ケージ飼いされていたために、コミュニケーションの仕方を知らなかったようです。けれど、我が家で自由に歩き回り、夜も人と一緒に寝るようになって、すっかり交流的な猫に。はじめはほとんど鳴き声もあげなかったのに、たくさんお話しするようになり、声にも様々な表情が出てきました。とうとう、わたしが歌を歌うと、合いの手を入れるようにさえなったのです。ホント。銀紙を固く丸めて作ったボールを追いかけていってくわえ、戻ってきて目の前にぽとんと落とすなんていう芸当も出来るようになりました。ともかく、日一日と知能が高くなっていくのが、目に見えるようだったのです。
最初、わたしたちが旅行で留守にするのでY家に戻したとき、「寮さんちに預かってもらったら、寮さんの猫になっちゃった。顔が違うの」と、Y家のマダム。旅行から戻ってまた預かり、今回、去勢手術をしてもらうために、再びY家に戻したところ、可愛さは一段と増していたとのこと。術後の面倒を見ているうちに、なんだか、見知らぬ人の手にわたすのが忍びなくなり、もう手放せない、という気持ちになったのだそうです。
Y家では、猫を飼うのは初めて。いままでどう扱っていいかわからず、コミュニケーションの取り方もわからなかったのが、我が家に来て交流型猫にカスタマイズされた猫に接して、ようやくコミュニケーションがとれるようになった、ということのようです。よかった。
本当に大丈夫?と念を押したところ、猫は3階、犬は1階と棲み分けしているし、猫アレルギーも猫をシャンプーをしたらすっかり出なくなったとのこと。猫アレルギーじゃなくて、猫に寄生するダニや埃へのアレルギーだったのかも。犬のことも、アレルギーのことも、猫を重荷と思う気持ちから、自分自身へのエクスキューズになっていたのかもしれません。一旦愛情を感じてしまうと、そんな困難も乗り越えて、何とか一緒にいたいと思う。人の気持ちとは、そういうものかもしれないと、つくづく思いました。
それにしても、Y家の人々の変貌ぶりに、わたしもびっくり。よく「自分が変わらなければ、相手は変わらない」「自分が変われば、相手も変わる」という話を聞きます。そうかなあ、と思いつつも、そんなにうまくいくわけないよなあ、と思う気持ちもありました。
けれど、今回のことで目から鱗が落ちるような気がしました。子猫の様子がちょっと変わるだけで、早く誰かにもらってほしい厄介者から、もうどうしても手放せない可愛い子、に変わったのです。子猫は、自分が変わることで、自分で永住の地を確保したのでした。
こんなにも劇的な変化を見て、ほんとうにびっくりしてしまいました。こんなことって、ほんとうにあるんだと、驚きでいっぱい。人間関係は、もっとこみいっていて、もちろんこんなに簡単にはいかないと思います。けれど、きっと人と人の関係も、基本は同じなのだと感じました。お互いの間に、解くことのできない難問を抱え、にっちもさっちもいかなくなったとき、相手に変化を求めるばかりではどうにもならない。自分が変わることで、自然と相手が変わる可能性が生まれる。そのことを、はじめて信じられる気持ちになりました。のらくろ子猫ちゃん、大切なことを教えてくれて、ありがとう!
それに、もうひとつ。わたしの家、という第三者の介在があったから、のらくろ子猫も変わることができたわけです。当事者だけではどうしても解決がむずかしい問題も、素直に他者の助けを受け入れたら、びっくりするほど簡単に解決することもある。心を閉ざさないで、他者の声に耳を傾けることや、外の風を入れることも、やっぱり大切だなあと思いました。
のらくろ子猫ちゃん。永住の地が見つかって、ほんとうによかったね。子猫もしあわせだし、子猫と交流を持って暮らせるY家の人々もしあわせ。しあわせって、ヨーグルトの種菌みたいに、いい状況さえつくれれば、どんどん増えていくものなのかもしれません。
うーむ。なんだか、説教オバサンのような台詞になってきたぞ。うむむ。でも、ほんとうだから仕方ない。ほんとうのことって、こうやって自分の目で見てみないと、信じられなかったりする。のらくろ子猫のこと、劇的な変化は奇跡のようにも思えるけれど、よく考えれば、当然の帰結。奇跡でもなんでもなくて、物理の公式のように、そうなるべくしてなったのかもしれません。Y家がもともと愛情深いご家庭だった、ということもラッキーでした。けれど、その愛情を引き出したのは、やっぱりのらくろ子猫自身の力だからね。
これからも、Y家がご旅行の折りなどは、我が家で預かることになりました。わたしも、のらくろ子猫の可愛らしさのお裾分けをいただけます。
というわけで、お騒がせしましたが、のらくろ子猫、無事お家が見つかりました。里親探しにご協力いただいた方々、特にSindyままさま、作曲家の高橋喜治さま、ほんとうにありがとうございました。
なお、Sindyままさんのサイトでは、引き続き里親を捜しているワンちゃんや猫ちゃんの情報が掲載されます。みなさま、どうかよろしく! ワンニャンのいる暮らしはいいよ!
http://lovedog.mods.jp/