MOONSTRUCK廃墟に撒いた水晶

寮美千子 作品リスト   03/02/2001Ver.

寮美千子の作品を体験するのなら
音を聴き分ける調律師のように聴覚を澄まして
夜の闇に彷徨う密使のように嗅覚を醒まして
水晶を掘りあてる鉱夫のように触覚を頼りにして

あなた自身の本棚を古本屋の陳列棚と見立ててほしい。
陳列棚の最上部分のガラスケースには
単行本3冊分のスペースがある。
そこは、どんなお客にだって買わせることを許さない、
古本屋にとっての思わせぶりな聖域だ。
あなたはどのようにして3冊を選ばれるだろうか?
決して、ベストセラーの記録や価格を基準にして選ばないだろう。
市場の尺度は、自身の価値観を計測する尺度にはなり得ないのだから。
さらに、それら3冊を1つのジャンルにくくることができないのに気付くだろう。
出版社の都合で作られた既成のジャンルには、
あなたの心のかたちや、あなたをとりまく世界のありようを、
表わす言葉がないのだから。
「児童図書」や「女流文学」などといった図書流通上の便宜に
加担することを拒む寮美千子による作品の数々は、
出版社や書店の陳列棚のサイズに合わせて書かれたものではない。
たとえ、誰かの選んだとっておきの3冊すべてが
寮美千子の作品であったとしても、
それらは名づけようのない、
千切れた別個の塊としてただ存在するしかなく、
それだけにこの世界のありようをいたって正確に物語っている。
あなたのガラスケースの中に単行本だけを入れる必要はない。
六角柱の水晶、
鳥の羽先、
Y字型の珊瑚、
錆びた王冠を入れたってかまわない。
ガラスケースがあなたの心の説明し難い深部を映しているように、
寮美千子の作品は世界の深部を映している。

当方で把握している作品のみを列記しました。
全作品ではないことをどうぞご了承ください。
Special thanks to TAKI 

「〜の本」というジャンル分けそれ自体に興味がない by Ryo Michico

新聞連載 サイト 単行本 翻訳絵本 写真絵本
童話絵本 詩/Voice 共著・寄稿 関連記事 ラジオドラマ
VTR CD−ROM CD LIVE 講演
新聞連載
楽園の鳥 公明サイトにて閲覧可能 公明新聞 2001.03.01〜
サイト
HARMONIA オフィシャルサイト 1999〜
Cafe Lunatique オフィシャル掲示板 1999〜
単行本
書名 出版社 発行
小惑星美術館 パロル舎 1990.05
ラジオスターレストラン パロル舎 1991.12
ノスタルギガンテス パロル舎 1993.07
マザー・テレサへの旅 学研 1997.12
星兎 パロル舎 1999.05
翻訳絵本
父は空 母は大地 寮美千子編訳 パロル舎 1995.03
コヨーテを愛した少女 ナンシー・ウッド作
寮美千子訳
パロル舎 1997.05
白い虹の伝説 ウル・デ・リコ作
寮美千子訳
小学館 1997.06
写真絵本
しあわせなキノコ 伊沢正名・写真 思索社 1991.12
童話絵本
ねこ地図いぬ地図りすの地図 ポプラ社 1987.12
こっぺくんほっぺ 鈴木出版 1989.05
ポポロくんのせんたくやさん 鈴木出版 1991.11
ラジオスターレストラン パロル舎 1991.12
ほしがうたっている 思索社 1992.05
星ねこミューンのオルゴール 飯田正美・絵 小学館 1995.12
すてきなおままごと 冬野いちこ・絵 教育画劇 1996.01
おおおとこエルンスト 小学館 1996.07
南の島はせいえんでいっぱい 学研 1997.01
おおかみのこがはしってきて 小林敏也・絵 パロル舎 1999.03
モモンガかぜにのる 目黒誠一・写真 チャイルド本社 2000.02
詩/Voice
森林が伐採され、石油が枯渇しつつある中で、夥しい無用のチラシのために紙とインクとが消費されるのだったら、どうか数多のVoiceが活字化されたい。
『音の潮流』 衛星通信ラジオ番組プログラム St.GIGA 1991.09.01より放送中
[Voice]賢治ブルー 『季刊ぱろる4−宮沢賢治といふ現象』 パロル舎 1996.09
[Voice]音楽が降りてくる サイト Asia Nippon Tsugaru AKI氏 1998.03.01
[Voice]日々の泡 東雅夫「泡沫の美を見し人は」,『ユリイカ 3月号−特集ボリス・ヴィアン』 青土社 2000.03.01
『ネイチャーカラーズ』 衛星放送テレビ番組リスト WOWOW 2000.12.14より放映中
共著・寄稿
ある科学ライターのこと 『図書1990年10月号』 岩波書店 1990.10
結晶世界の風景−わたしは二重螺旋の結晶の記憶にそって流れていく 『STUDIO VOIVE NO.203特集スティル・ライフ 鉱物の美学、結晶世界の風景』 インファス 1992.11
ハイパー・テキスト/イーハトーヴを旅する 『宮沢賢治キーワード図鑑』 平凡社 1996.07
ペムペルとネリはどうしてそんなにかわいそうなのか−「悲しみの起源の神話」としての『黄色いトマト』 『季刊ぱろる4−宮沢賢治といふ現象』 パロル舎 1996.09
言葉の生まれる場所 −田村隆一×寮美千子 『季刊ぱろる7−作家に聞く』 パロル舎 1997
『ぶらぶらばあさん』を生み出したアジア的大混沌の秘密
インタビュー/馬渕公介氏に聞く
インタビュアー:寮美千子,『季刊ぱろる8』 パロル舎 1997
「これでいいのか子どもの本」なんていっている場合だろうか? 『季刊ぱろる8−これからどうする子どもの本』 パロル舎 1997
水木しげるインタビュー
−「人間としてのしあわせは、もう限界かな?−紙芝居・貸本・漫画を駆けぬけた激動の半世紀」
インタビュアー:寮美千子,『季刊ぱろる11−子どもとマンガ』 パロル舎 1997
大好きな人へ万華鏡を 『月刊クーヨン12月号』 クレヨンハウス 1999.12
「感じる力」で読む物語[インタビュー]佐治晴夫
聞き手:寮美千子
『ユリイカ 7月号』特集 サン=テグジュペリ 青土社 2000.07
エッセー 一九九二・夏・アリゾナ 先住民の言葉に耳を澄まして 『詩と思想 9月号−特集 世界少数民族からの発信』 土曜美術社出版販売 2000.09.01
『夢見る水の王国』のための覚え書き
/ 世界の本源に降りて行く文学[インタビュー]
『幻想文学58 特集 女性ファンタジスト2000』 アトリエOCTA 2000.06
関連記事
四方田犬彦/世界木登り文学 『週刊SPA! 4月5日号』 扶桑社 2000.03.29
四方田犬彦/零落した宇宙樹『ノスタルギガンテス』を読む 『幻想文学58 特集 女性ファンタジスト2000』 アトリエOCTA 2000.06
東雅夫/泡沫の美を見し人は 『ユリイカ 3月号』特集 ボリス・ヴィアン 青土社 2000.03.01
インタビュー/わたしの巫女的パワー活用術 『ダ・ヴィンチ2000年4月号』
リクルート 2000.04
ラジオドラマ
「青春アドベンチャー」
小惑星美術館
寮美千子・原作
藤井靖・ 演出
NHK-FM ラジオ(全10回) 2000.02.14〜18 /02. 21〜25
VTR
マザー・テレサ 寮美千子脚本 学研
CD−ROM
地球 ケヴィン・W・ケリー編
寮美千子訳
シンフォレスト 1997
CD
St.GIGAサウンド・オブ・ザ・アース
岩手・花巻/風の中のイーハトーボ
Text:寮美千子 東芝EMI 1992.10.28
ノスタルギガンテス Text&Reading:寮美千子
Sounds:明石隼汰
ヴィレッジ・ヴァンガード・ルシアスあべの店で店頭販売中 2000.02
LIVE
リーディングコンサート
−名づけえぬものたち
Text&Reading:寮美千子
Drums:豊住芳人
Saxphone:藤川義明
相模大野グリーンホール 1999.05.16
リーディング・パフォーマンス
−ノスタルギガンテス
Text&Reading:寮美千子
Piano:明石隼汰
和光大学 1999.09.25
アイピット目白フェスティバル
Live/performance
Guest Voice:寮美千子
Guitar:本多信介
アイピット目白 2000.02.16
水戸映画祭2000
「電撃映像夜会3」
サエキけんぞう×寮美千子 水戸/クレスト 2000.03.26
ポエトリー・リーディング Text&Reading:寮美千子
Chello:翠川敬基
自由が丘/ラリュー 2000.04.16
リーディング・パフォーマンス Voice:寮美千子
Piano:明石隼汰
自由が丘/ラリュー 2000.07.02
Voice&Guitar Perfoamance
NostaruGigantesu
Voice:寮美千子
Guitar:押尾コータロー
心斎橋/玄妙庵 2000.10.22
講演
DASACON2:対談
寮美千子×東雅夫
対談者:東雅夫(季刊『幻想文学』編集長) 東京本郷/朝陽館本家 1999.08.28
ミレニアムトークショー
 「宇宙人を考える」
パネラー:寮美千子,東 逸子(画家),野尻抱介(SF作家),福江 純(天文学者),福田直樹(ピアニスト) 兵庫県立西はりま天文台公園 2000.08.12
「マザー・テレサへの旅」 大阪保健福祉専門学校 2000.10.26
宮沢賢治学会
「宮沢賢治と児童文学」
パネラー:寮美千子,天沢退二郎,他不明 宮沢賢治イーハトーヴ館 2000.11.25